レントゲン写真はなぜ撮るのか?

投稿日:2019年4月19日

カテゴリ:新津田沼歯科奏の杜ブログ

桜の季節も終わり、春の陽気が心地よい季節になりました。
みなさんこんにちは、歯科医師の豊田です。

いつも当院のブログをご愛読いただきありがとうございます。

みなさん今シーズンの月9ドラマ
「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」をご存知でしょうか?
普段あまり関わることのない放射線技師さんのお仕事と
人間模倣を描いたドラマです。

放射線技師という職業を簡単にご説明すると、
『診療放射線技師は、医師や歯科医師の指示を受け、
検査や治療のためにX線やそのほかの高エネルギー放射線を人体に照射する医療技術者だ。
 放射線装置で一番身近なのが、レントゲン博士が発明したX線装置だが、
ほかにもCT、MRI、超音波など、人体内部の様子を映し出したり、
心臓や脳などを調べたりする高度な画像診断機器がいろいろ使われている。
また、ラジオアイソトープ(放射性同位元素)は診断だけではなく、
がん細胞を破壊し転移をくい止めるなど、治療面でも大きな効果を上げている。』
引用Benesseマナビジョン

歯科クリニックでは、通常放射線技師さんがいるところは少ないですが、
我々も治療の時にレントゲン写真やCTを撮影することがあります。
ですので、放射線技師さんの仕事上の悩みなどはとても共感できることがあります。

みなさんの中には、歯医者に行くと『なぜこんなにたくさんレントゲン写真を撮られるのだろう?』
と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
そんな方のために、歯科でのレントゲン写真の重要性について少しお話いたします。

歯科の病気は、大きく分けると“虫歯(カリエス)”と“歯周病”があります。
虫歯は歯の中にある病気なので、
『本当に中に虫歯があるのか?』、
『虫歯はどのくらいの大きさなのか?』
『根の治療(根管治療)は必要なのか?』
といったことは一見しただけではわかりません。
そういった情報をしっかりと集めるために、
レントゲン写真を撮影して歯の中を確認する必要があるのです。
また歯周病も一見しただけでは正確な診断がつけずらい病気です。
歯周病の重症度は歯の周囲の骨の溶けた状態(骨吸収)によって評価できます。
以上にあげたのは、レントゲン写真から分かる情報のほんの一部です。
レントゲン写真を撮影することで、我々歯科医師はみなさんの治療に必要な情報を集めています
ドラマに登場してくる放射線技師さんの姿を通して、
レントゲン撮影が医療のためにいかに重要かをみなさんに少しでもご理解いただけるとうれしいです。
レントゲン写真のことでわからないことがあれば、なんでも質問しください。